HAP-S1のUSBデジタル出力でTopping D90に出力したかった話

現在、自宅のメインのオーディオシステムはraspberry pi(Volumio) -> Topping D90 -> アンプという流れなのだが、Volumioがどうにも繋がりにくい。
VolumioはIPを固定して使用時に電源を入れ使用後は電源を毎回落としている。
起動して少ししてもブラウザからなかなかVolumioに繋がらなくて地味にイライラする。

今回機会がありSony HAP-S1というHDDプレイヤーを手に入れた。

これは500GBのHDDが搭載されたHDDオーディオプレイヤーで、NASのような働きもできるし、スピーカー出力もあるしと結構1台で手軽に色々楽しめるオーディオ機器だ。以前に使用していたこともあり結構お気に入り。上位機種にHAP-Z1ESというのもあるけど、当時はスピーカー出力がほしかったのであえてS1の方を購入した。

このHAP-S1、中ではLinux OSで動いていて利用しているライブラリを公開している。
oss.sony.net
今度色々試してみたいところ。
実際LinuxならなにかいじれないかとSSHとか色々試したけどだめだった。
nmapでポートを調べたら、
139/tcp open netbios-ssn
445/tcp open microsoft-ds
60100/tcp open unknown
60200/tcp open unknown
60300/tcp open unknown
60400/tcp open unknown
137/udp open netbios-ns
1900/udp open upnp
が開放されていた。139、445、137はsamba関係。1900はSSDP用。60000番台はプライベートで、60100~60400を使って専用アプリと通信している様子。
ssdpでの応答を調べる。wiresharkでパケットを調べるとhttp://{IPアドレス}/hap.xmlに通信の仕様が書かれたxmlがあるらしく確認するとリソース等が見えた。
http://{IPアドレス}:60100/HAP.htmlに一応ブラウザからの操作用htmlファイルがあるのがわかる。
バージョンが3つあり最新は2.0の用でHAP-S1をブラウザからコントロールできる。
60200ポートでコントロール用のリクエストを受け取る感じ?基本POSTだけで、一部GETもあった。


関係ない話が長くなったが、今回VolumioをやめてHAP-S1に移行を考えた。
HAP-S1はソフトウェアアップデートでUSBデジタル出力に対応したのでこれをTopping D90に入力すれば特に問題ないかなと思っていたがそんなことはなかった。出力されるのはノイズだけで、かすかに音楽が聞こえるぐらい。明らかにおかしい。
まあ、HAP-S1のデジタル出力はSony製の一部に対応としていたのでこれは仕方のないこと。
調べてみると同じ症状の人が少し見つかる。
どうやらDDコンバーターを噛ませるとよいとのこと。
そこで同じくToppingの安価で評判の良いD10sを購入した。

構成は HAP-S1 -> D10s -> D90 -> アンプ という感じ。半信半疑だったが無事に音楽が再生された。音質に関してはVolumioのときとは雰囲気が違うが劣化している感じはない。できればDDコンバーターを挟まずに構成したかったがそれは難しそうだ。

HAP-S1とTopping D90を使った構成を考えている人の役に立てば幸いである。

めでたしめでたし


それにしてもなぜだめなのか。HAP-S1のUSBデジタル出力をTopping D90に入力するとUSB入力というのは検出できるがサンプリングレートが明らかにおかしくなっている。送信するデータの形式が違ってDSDやPCMのフォーマットを誤認識している?それでもかすかに音楽が聞こえたのでそれは違う?
このあたりに詳しい人に是非お聞きしたいところである。